パイナップルの特徴・保存方法等
【特徴】
英語名:pineapple パイナップル科アナナス属 多年草の実
植物としてはアナナスと呼ばれます。実の部分がパイナップルと呼ばれていて、松の果実(松かさ)に似ていることで呼ばれるようになりました。原産地は熱帯地域の南アメリカ、ブラジルです。日本で輸入されている8割はフィリピン産で、年間を通して出回っています。
【時期】
国内では熱帯地域に気候の似ている沖縄や鹿児島で少量生産され
5月~8月に収穫されています。
【歴史】
パイナップルは、1000年以上前からブラジルの先住民により栽培されていた果物です。15世紀末、コロンブスが南インド諸島でパイナップルを発見してからは、急速に世界各地へ伝わりました。1513年にはスペインへ伝わり、インド航路の発見と共にアフリカ、アジアの熱帯地方へ、インドを経てフィリピンへ伝えられ多く栽培されるようになっています。日本へは1830年に小笠原諸島に植えられた記録が残っています。
【選び方】
パイナップルは、葉の色が濃い緑色で枯れていなくて、果実の形が下膨れで色は黄色くなっているものを選びます。持った時にずっしりと重たくて、下の尻にカビが生えていないのを確認します。熟すと少しやわらかくなり、甘い香りがしてきます。追熟をしないので、しっかりと熟したものを選びましょう。
【保存方法】
パイナップルは追熟しないので、早めに食べきりましょう。保存する場合は紙に包んでから冷暗所か冷蔵庫の野菜室に入れておきます。カットしたものはラップに包んで冷蔵庫で保存します。冷凍する場合は皮を切り落としてからラップに包んで冷凍します。
【栄養素】
パイナップルにはマンガンとビタミンB1が比較的多く含まれています。また、カリウムも多く、ブロメラインというたんぱく質分酵素を含有しています。未熟なパイナップルにはシュウ酸カルシウムが多く含まれ、舌がヒリヒリすることがあるので注意が必要です。
【マンガン】マンガンは血液擬固に関わるミネラルです。ビタミンEの吸収を促したり、糖や脂質の代謝を促したりします。
【ビタミンB1】箪笥怪物やタンパク質を体内で活用するために必要なビタミンで、疲労回復にも役立ちます。
【カリウム】体内のナトリウムを排出して、水分のバランスを整えます。
【薬効】
パイナップルの主要成分のビタミンCやビタミンB、クエン酸、リンゴ酸などには利尿作用があります。また、果汁中にはタンパク質分解酵素であるブロメリンが多く含まれ、ブロメリンは肉類を柔らかくして消化を促進する効果があるので、酢豚などの肉料理でよく用いられます。
【種類】
パイナップルには世界的に多く栽培されているスムースカイエン、果肉を手でちぎって食べられるボゴール、小ぶりなピーチパイン、香りが豊かな芳香パインなどがあります。
【スムースカイエン】世界で最も多く栽培されている品種です。日本の沖縄でも栽培され、酸味と甘みのバランスがよく、生食にも、缶詰やジュースなどの加工品にも利用されます。
【ホゴール】スナックパインともいわれる、台湾原産の品種で、果肉を手でちぎって食せます。糖度が高く芯も柔らかいので、可食部が多いのが特徴です。皮に棘があるので注意しましょう。
【ピーチパイン】沖縄で栽培されている品種で、ピーチパインまたはミルクパインと呼ばれています。未熟な時は果皮が黄色く熟すと赤くなり、収穫時期は4月~7月です。
【芳香パイン】香りが豊かで甘みと酸味のバランスが良く、台湾原産の手でちぎって、芯まで食べられるのでボゴールと似ていますが、芳香パインには皮に棘がないので、扱いやすい品種です。