ミラクルフルーツの特徴・保存方法等

【特徴】

英語名:miracle fruit アカテツ科フルクリコ属 常緑樹 

 

 

小さな赤い果実で、原産地はアフリカ西部です。ミラクルフルーツを食べると果実そのものはあまり甘くないですが、ミラクルフルーツを食べた後で、酸味のあるものを食べると甘く感じるという効果があります。このミラクルなフルーツの現象は果肉に含まれる糖タンパクのミラクリンが、人間の舌の甘味を感じる器官と結合することによって起こると推測され、ミラクルフルーツを食べてから2時間ほどは酸っぱいもの甘く感じる現象が起きます。原産地のアフリカでは、ヤシ酒やトウモロコシもパンなどの酸味の強い発酵食品を食べる前に、このミラクルフルーツは成熟するとか果皮が赤くなり、果肉は白色で少し甘く、中央に黒い種があります。

 

【時期】

 

不定期ですが、家庭栽培の場合6月~11月です。

 

 

【歴史】

 

ミラクルフルーツの発見は1725年探検家のマルシェが西アフリカの原住民が食しているのを見て食べてみたことで世界に広がりました。日本には1967年にフロリダ州立大学から種子が持ち込まれ、横浜国立大学で研究が進みました。


 

【選び方】

 

ミラクルフルーツは熱帯性の植物で20℃~35℃の環境で育ち、10℃以下では枯れてしまう性質があります。適温の環境では白い花が咲き、その花は数ヶ月咲きつづきます。果実がなるのは年に2回、雨期の後に果皮が赤くなったものから収穫します。ミラクルフルーツは温室で栽培したものが、販売され出回っています。また、家庭用の苗木も販売されています。

 

 

【保存方法】

 

ミラクルフルーツは収穫後一週間ほどで劣化してしまうので、早めに食べきりましょう。

 

 

【栄養素】

 

ミラクルフルーツは、それ自体に甘みはなく、「ミラクリン」という糖たんぱく質が含まれています。この糖たんぱく質には、アミノ酸残基とポリペプチドから出来ています。ミラクルフルーツの「ミラクリン」を口にすると、その後、かなり酸味の強いものを食べても甘酸っぱく感じますが、それは、酸味を甘く変化させるのではなく、人間の舌の酸味を感じる味覚受容体の機能を誘導することで、酸味を甘く感じさせると言われています。そのため、ミラクルフルーツは「味覚修飾植物」と呼ばれます。舌がしびれるほど酸っぱい、青いレモンでも、このミラクルフルーツを食べた後なら、甘いミカンのように感じます。ただし、ミラクルフルーツの味覚修飾は2時間ほどでその効力がなくなったり、熱を加えると機能しなくなったりすることがわかっています。
「味覚修飾植物」は食べ物の味を変えるのではなく、舌に作用して、一時的に味覚機能を変える植物のことで、他には甘みを感じなくする葉の「ギムネマ」などがあります。

 

 

【薬効】

 

ミラクルフルーツの成分の研究により、糖尿病の進行を抑制する効果があるほか、アレルギー抑制効果なども期待されています。

 

 

【加工品】

 

台湾ではミラクルフルーツの栽培に適した気候を生かし大規模生産が行われています。冷凍乾燥果実や果汁タブレットなどが作られています。

 

 

 

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