山桃の特徴・保存方法等
【特徴】
英語名:mountain peach ヤマモモ科ヤマモモ属 常緑高木
原産地は中国大陸と日本です。関東地方と福井県よりも南西部の本州、四国、沖縄に自生しています。野生種以外に栽培もしていて、品種も多数あります。未熟な頃は緑色で、熟すると赤くなり成熟すると赤黒くなります。中心に大きな種があり、独特な酸味と甘さがあります。
【時期】
6月から7月に出回るので、梅雨の時期の健康果実となっています。
【歴史】
ヤマモモは平安時代から食用として親しまれていました。ヤマモモの木は雄と雌があり、両方の木がないと授粉できなくて果実がなりません。品種によっては隔年周期で結実する品種もあります。しかしヤマモモの花粉は遠くまで飛ぶ性質があるので、結実は難しくありません。ヤマモモの品種は20種類ほどあります。山に生育し、桃のような果実をつけることからヤマモモと呼ばれています。
【選び方】
ヤマモモが収穫できるのは6月上旬から7月上旬までの梅雨の時期、しかも晴れ間にしか収穫できないので、ほんの数日に収穫します。ヤマモモは収穫してから傷みがとても早く日持ちしないので、乾燥しないようにビニール袋にいれて、冷蔵庫で保管し、早めに食べきりましょう。食べる時は生食で、さっと洗って氷などで良く冷やしたものを丸ごと口にいれ、種の回りの果肉を削るようにして食べます。
【保存方法】
大量にヤマモモがある場合や長期保存する場合は、水洗いして、冷凍保存します。冷凍保存したヤマモモを食べる場合はジャムにしたり、ホワイトカリーに漬けたりしましょう。
【栄養素】
ヤマモモにはブドウ糖が多く、酸味はクエン酸です。ポリフェノールのアントシアニンとクリサンテミンが含まれています。ポリフェノールには抗酸化作用があり美白効果があります。
【クエン酸】疲労回復や食欲増進の効果があります。
【アントシアニン】抗酸化作用があります。
【薬効】
ヤマモモの樹皮は、タンニンを含んでいます。樹皮は生薬として下痢止め、打撲、捻挫、口内の炎症止めなどに用いられます。また、草木染の褐色の染料としても用いられます。
【種類】
徳島県や高知県でヤマモモは栽培しています。冷凍保存品やリキュール、ヤマモモジュース、ヤマモモゼリーなどが主な加工品です。果汁は美しい鮮紅食をしています。