マンゴスチンの特徴・保存方法等
【特徴】
英語名:mangosteen フクギ科フクギ属 雌雄異株
南国の果物で、世界三大美果(チェリモヤ、パイナップル(マンゴー)、マンゴスチン)の一つです。原産地はマレー諸島で酸味と甘さのバランスがよく果物の女王とも呼ばれています。あまり日持ちしないので、生のものはタイやマレーシア国内だけで食せます。
【時期】
輸入物はほとんどが冷凍品ですが、輸入規制が解除され、生果も5月~9月頃出回っています。
【歴史】
原産地のマレー半島や東南アジアでは古くから栽培していました。フィリピンやハワイ、カリブ海諸島の亜熱帯地域で栽培しています。日本では栽培はしていないので、出回るのは輸入品ですが、冷凍のものと生のものがあります。
【選び方】
なるべく大きなもので果皮に水分があり、弾力があって持った時に重たいものを選びましょう。果皮がからからに乾いているものは収穫されてから時間が経っています。
【保存方法】
乾燥を防ぐために湿らせた紙などに包んでから冷蔵庫で保存します。日持ちのしない果物なので3日~5日で食べきるようにしましょう。
【栄養素】
【ビタミンB1】炭水化物を分解してエネルギーに換えたり、消化駅の分泌を促進したり、糖質を栄養源としている脳神経系の伝達物資の合成に必要です。また疲労回復に効果があります。
【ナイアシン】体内の代謝や合成を助けたり、アルコールを分解したり、脳神経の働きを助けたり、血行をよくしたりします。また、胃腸管の働きを正常に保ちます。
【マンガン】体内の代謝に関わり、抗外の生成と活性化を行います。胃の形成を促進します。タンパク質を合成して、エネルギーを作り出す働きがあります。
【カルシウム】歯と骨の形成、体液、血液の状態の維持や神経や筋肉を正常に保つ働きをします。イライラ防止や高血圧や動脈硬化の予防に効果があります。血液を凝固させたり、酵素を活性化させたりします。
【鉄分】酸素と結合して体内に酸素を供給します。ミオグロビン、ヘモグロビンの成分となります。代謝に必要な酵素を活性化させます。
【薬効】
マンゴスチンの果皮には非常に強い抗酸化作用と抗炎症作用のあるキサントンという成分が含まれており、東南アジアでは古くから炎症性疾患や皮膚疾患に民間薬として利用しています。そのマンゴスチンの果皮は1cmくらいの厚さがあり黒紫色です。東南アジア地域では赤痢やマラニアや寄生虫、皮膚疾患、痢や消化不良などの多くの病気の治療に利用していました。その薬効は殺菌作用、解熱作用、抗炎症作用、滋養強壮佐用などです。
【種類】
マンゴスチンは雌雄異株ですが、雄花がほとんどなく、雌だけで繁殖できる単為生殖が可能な珍しい植物で、発見されたときから何世代も雌のクローンが生まれ続けているので、個別の品種はありません。