ビワの特徴・保存方法等 びわ 枇杷

【特徴】

英語名:biwa バラ科ビワ属 常緑高木

 

 

原産地は中国南部地方で、オレンジ色の果皮と果実の中に大きめの種がいくつかあり、果肉はしっかりしていますが、果汁も多く甘みがあるので食べやすい果物です。

 

【時期】

 

5月~6月の初夏のころに多く出回ります。

産地 都道府県ランキング
1位 長崎県
2位 千葉県
3位 鹿児島県
4位 香川県
5位 兵庫県

 

 

【歴史】

 

ビワの原産地は中国で6世紀には中国で栽培が始まりました。日本にも野生種のビワがあったようですが、現在伝わっているビワは中国から伝わった品種です。ビワは奈良時代の書物にも登場し、昔から食べられています。江戸時代には千葉県富浦で栽培が始まりました。


 

【選び方】

 

ヘタがしっかりしていて、果皮に張りがあり、色鮮やかで傷がないものを選びましょう。果皮に産毛と白い粉が残っているものが新鮮です。産毛がなく光っているものは収穫後時間が経過しているので避けましょう。

 

 

【保存方法】

 

ビワは常温の風通しが良く涼しいところで保存します。追熟や長期保存はできないので、なるべく早めに食べきりましょう。長期保存したい時は冷蔵庫の野菜室で保存しますが、冷やし過ぎると味が悪くなります。なるべく2~3日のうちに食べきります。

 

 

【栄養素】

 

 ビワにはβカロテンやカリウムを多く含んでいます。微量成分としてポリフェノールのクロロゲン酸が含まれています。

【クロロゲン酸】抗酸化力が強いです。

βカロテン体内でビタミンAに変化して皮膚や粘膜、消化器官を正常に保つ働きをします。

【カリウム】ナトリウムの排出し、体内の水分バランスを保ち、高血圧予防の効果があります。

 

 

 

【薬効】

 

ビワの果実には、咳を鎮める効果があります。また、ビワの葉には薬効成分が多く、咳や痰に効果があったり、胃を丈夫にしたりする効果があり、漢方薬にも処方されています。また、江戸時代にはビワの葉に肉柱や甘草、木香などの生薬を配合した琵琶草湯が暑気払い気に用いられました。

 

 

【種類】

  

ビワには茂木や長崎早生、田中、大房、なつたより、瑞穂、涼風、土肥、白茂木、希望など様々な品種があります。

【鹿児島県や香川県の品種】西日本のビワのほとんどがこの品種です。江戸時代に長崎で中国南舩から持ち込まれたビワの種を茂木町の家の庭に植えたことが始まりで広く伝わったといわれている品種です。果実は比較的小ぶりですが甘みが強く、酸味が控えめです。5月~6月に出回ります。

 【長崎県の品種】寒さに弱くハウスで栽培される品種で1月頃には出回ります。比較的大きめの果実で果汁が多く、甘みのある品種です。

【東京で育った品種】1879年頃植物学者の田中氏が長崎県で食べたビワの種を持ち帰り自宅の庭にまいてから、千葉や愛媛で栽培されるようになった品種です。甘みが強く酸味もあり、果実はやや大きめです。

【千葉県の品種】ビワ栽培が盛んなビワの富浦町で栽培されている品種です。果実が100gと大きなものあり、寒さに強くビワ栽培の北限といわれている千葉でも良く育ちます。酸味が少なく果汁が多く、房総ビワとして出回っています。

【種なしびわ】千葉県農業総合研修センターで誕生した新品種の種なしのビワで、ビワ独特の大きな種がなく果実が多いビワです。

 

  

 

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