果物について
果物の語源
果物の語源は「木の物」の意味。
はじめは「菓子」と書いていましたが、江戸時代に甘い間食の食べ物を菓子と呼ぶようになり、果物のことは水菓子と呼ぶようになりました。
その後、ゼリーや和菓子が増えるようになると区別をつける為に、フルーツまたは果物と呼ぶようになりました。
果物とは食用になる果実のこと。
「一部の種類を除いて、樹木に実るもの」と定めています。
いちごやトマトやスイカ等は野菜と果物の間にある植物ですが、流通の中ではいちごやスイカは果物、トマトは野菜となっています。
一般的に果物は草木の果実で食用にするもので、水菓子や生果物と呼ばれてきました。
また木になる実で、その木から何年間か繰り返して収穫できるものは果実と呼び、収穫が終わりその季節が変わると枯れてしまう種類の草類を野菜とする分類方法もあります。
ですが、一般的な流通現場で果物として取り扱われているものを果物とします。
嗜好品
果物は嗜好品的な性質があり、水菓子と呼ばれていたことでもわかるように、デザートやおやつに食されることが多い食べ物です。
また、代謝されやすく、ビタミンやミネラル、食物繊維等の栄養素が豊富に含まれているものが多いので、朝食や間食に利用できまう。価格は安価なものから高価なものまで幅広く、見た目にも良いものは贈答品にも使われます。また、乳幼児の離乳食としても利用できます。子供から大人まで多くの人の食料や嗜好品となっています。
味
果物の味には甘みと酸味があります。甘みはブドウ糖や果糖、ショ糖等で、酸味はクエン酸やリンゴ酸などの有機酸類が多く、甘みと酸味はお互いに抑制しあっており、酸味が強いと甘みが抑えられ、甘みが強いと酸味が抑えられるように感じてきます。糖と酸の割合は果物の中でも様々ですが、品種改良などで味が整えられて、甘みが強く食べやすいものが多くなってきています。また種類によっては渋みが味のアクセントとなっている果物もあります。渋みはタンニンと呼ばれる成分やミネラルの鉄等です。
味の他に嗜好品として果物を支えるのは形と色と香りで、果物の大きな魅力の一つとして香りがあります。果物の香り成分も果物により様々ですが、リラックス効果や食欲増進などの効果をもたらします。
味や香りと同じように重要視される外見の色彩は、果物の成熟度を知る手がかりになります。その為、果物の色によって食欲が刺激されます。同時に果物の色にはポリフェノール等の微量栄養素も含んでいます。主な色素は、赤や紫等のアントシアニン、緑色のクロロフィル、黄色から赤のカロチノイド等です。色素は遺伝的因子や環境によって異なります。また、一般的に未熟なうちは緑色が多く、成熟していくるとカロチノイド系の黄色から赤や、アントシアニン系の赤から紫の色彩を帯びてくる果物が多く、温度の上昇や日光の量によって色彩が濃くなります。