ココナッツの特徴・保存方法等
【特徴】
英語名:coconut
ココヤシと呼ばれるヤシの木になる実で、かたい殻の中にココナッツジュースと白い果肉があり、ココナッツジュースは実にストローをさして、そのまま飲みます。また、果肉は汁を搾ってミルクにする他、油を搾ってココナッツオイルに加工されます。ココナッツの生育地域は東南アジアや、南アジア、中南米、南米、アフリカ西海岸など、赤道を挟んで南北25度以内に集中しています。一般的には加工されたオイルや砂糖やミルクやドライ製品が多いです。
【時期】
ほぼ年間を通して出回っています。
【歴史】
ココナッツが実るココヤシの木は一億年以上前の白亜紀に発生しています。人類が誕生するよりもはるか昔から存在していた植物です。ココナッツは硬い殻と水に浮きやすい構造で海水に浮かび、離れた地に発芽する植物です。人間が流通などで生息域を増やすだけではなく、自力でかなり広い範囲に生育するようになったと考えられます。古くから現在に至るまで熱帯地方ではココナッツの果汁を水分補給源として重宝しています。水不足の時や生水による感染病予防などが懸念される場合も、衛生的な理由から安全性の高い水分として重用してきました。また、昔からココナッツは主食として日常の食事に利用されてきました。インドのアーユルベーダでは何千年も昔から医療としてココナッツオイルが使われ、パナマでや病気の際にはココナッツオイルを何杯も飲むなど、各地で治療や薬としてもその価値が認められてきました。13世紀にはマルコポーロがココナッツを発見し、15世紀にはポルトガル人によってヨーロッパに伝わっています。
ココナッツオイルは1980年代にアメリカでネガティブな情報が流れ、低迷していましたが、2000年代になってココナッツオイルの効能が見直され現在に至っています。
【選び方】
丸い形が整っていて割れ目がなく、持った時にずっしりと重いものを選びましょう。
【保存方法】
生のココナッツはあまり出回っていませんが輸入物が手に入った場合は、早めに中のジュースを飲み、皮の内側にあるコブラをスプーンですくって食べます。食べる1~2時間前から冷蔵庫で冷やすと美味しくなります。
【栄養素】
ココナッツの80%は水分ですが、果皮の内側の白い部分胚乳のコブラにはココナッツオイルにもなる脂肪層があります。その他にビタミンB1、ナイアシン、ビタミンB6、葉酸、およびミネラル分を含んでいます。
【ビタミンB1】疲労回復のビタミンとして知られ、炭水化物からエネルギーの産生や、タンパク質の働きをします。
【ナイアシン】ビタミンB3の成分で、血液の循環を良くする働きがあり、肌の新陳代謝が促されます。
【ビタミンB6】ナトリウムとカルシウムのバランスを調節し、体内の水分量を一定に保つ働きや、赤血球の産生に関わります。
【葉酸】ビタミンB群の水溶性ビタミンで、細胞分裂に関わっています。
【薬効】
ココナッツには、保湿効果と水分を排出する効果の両方があります。水分バランスを整えてむくみを解消します。気力を回復する効果もあります。