アボガドの特徴・保存方法等

【特徴】

 

英語名:avocado クスノキ科 ワニナシ属 常緑高木

 

原産地は中南米地方。
3つの系統(メキシコ系、西インド系、グアテマラ系)があり、種類は100種類以上あります。
日本でよく見かけるのはグアテマラ系のハス種で、皮が厚くごつごつとしています。
そしてそのほとんどがメキシコ、アメリカ、ニュージーランド産です。

 

【収穫時期】

ほぼ1年中出回っていますが、特においしい時期は北半球で栽培しているアボカドは3月~9月、南半球で栽培されているアボカドは10月~1月頃です。
また、アボカドの実は樹上では完熟せず、収穫後に追熟して、実が軟らかくなった頃が食べ頃となります。
熟していないアボカドの皮は緑色をしていて硬く、常温に置いておくと、だんだん茶色くなり実が軟らかく食べやすくなるので、熟したら皮をむき、中の種をとって食します。
皮が真っ黒になりすぎると中の実も黒ずんでくるので、皮がこげ茶色で実がきれいな薄緑色の状態がちょうどよい食べ頃です。

【歴史】

7000年以上前から栽培されていると言われています。
資料としては13世紀頃のインカ王の墓からアボカドの種が出土しています。
その後、アボカドは16世紀にはアメリカに伝わり、さらにヨーロッパやオーストラリア等にも広がりました。
日本に入ってきたのは100年ほど前になります。

【選び方】

 

形がきれいで果皮に張りとツヤがあり、ヘタと果皮の間に隙間がないものを選びます。
果皮が真っ黒でしわがあるのものは可熟成です。
なかでもヘタが取れ、黒くなっているものは果肉がきれいな黄緑色から黒っぽい色へ変色している可能性があるので、避けて下さい。
すぐに食べる場合は、果皮に黒味が多く弾力があるものを選び、2~3日後に食べる場合は果皮が緑色でやや硬めのものを選びます。

 

【保存方法】


未熟で皮が緑色の時に収穫されるので、20℃~26℃の温度で皮がこげ茶色くなって実が軟らかくなるまで追熟してから食します。
27℃以上の場所での保存は傷みやすいので追熟に適しません。
食べ頃になると握った時に弾力があり、実がやわらかくなります。
熟したアボカドはビニール袋等に入れて冷蔵庫の野菜室で2~3日は保存できます。
皮をむいて種をとって食べやすく切り、醤油やドレッシング等をかけて食しますが、黄緑色の実は酸化が早く、そのままにしておくと茶色く変色するので、レモン汁をかけると比較的長く変色を防ぐことができます。

 

【栄養素】


アボカドは森のバターと呼ばれる通り、全体の栄養素の20%が脂質で、100gあたりのアボカドのカロリーは187kcalです。
これはご飯1杯分に相当します。
また、ビタミンA・B・C・D・Eそしてミネラル、食物繊維等もバランスよく含まれ、世界一栄養価の高い果物としてギネスブックに記録があります。

【不飽和脂肪酸】
アボカドの20%は脂質で、そのほどんどが不飽和脂肪酸です。
不飽和脂肪酸は血液をサラサラにしたり、子rステロールを抑制したりする働きがあります。

【ビタミンE】
アボカド1.5個で成人男性が一日に必要とするビタミンEを摂取できます。
ビタミンEは動脈硬化の抑制に効果がありますが、取り過ぎには注意が必要です。投薬中の場合は医師に相談して下さい。


【カリウム】
果物の中でカリウム含有量が一番多いのがアボカドで、バナナの2倍に相当します。
カリウムには体内のナトリウムを排出する働きがあります。
高血圧やのぼせに効果があります。


【食物繊維】
ごぼう1本分に相当します。
食物繊維は腸の働きを整えるので、便秘に効果的で、美肌効果や代謝促進に効果があります。

【種類】

種類は3系統で1000種類以上ありますが、日本に出回っているものは99%がハス種と呼ばれるグアテマラ系です。

 

【ハス種】果皮が厚くゴツゴツとしていて、種は他の種と比べると小さく果肉が多い。

【フェルテ種】南アフリカで栽培されているもので、熟しても黒くならず、食べ頃が分かりづらい品種。

【ペーコン種】フェルテ種と同じように熟しても緑色で味が濃厚、比較的低温に強く、日本でも栽培できる品種。

【ピーカントン種】脂肪分が多く、アボカドの中では大玉です。

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