ラズベリーの特徴・保存方法等
【特徴】
英語名:raspberry バラ科キイチゴ属 落葉低木
木いちごとして知られる果実で、原産地はヨーロッパ、北アメリカです。果実は1.5cm~3cmほどの小さな球形のつぶつぶの集まりで色鮮やかな赤や紫や黄色です。酸味が強く傷みやすいので、冷凍やジャムなどに加工されることが多く生の果実は、あまり多くは出回りません。
【時期】
アメリカやニュージーランドからの輸入品が年間を通してあり、日本産のラズベリーは北海道や長野で栽培され、ブラックベリーが長野県や神奈川県で栽培され、初夏から晩夏にかけて少量出回ります。
【歴史】
ラズベリーはヨーロッパが原産で古代ローマの時代から栽培しています。17世紀にはイギリスで品種改良がおこなわれ多く品種が作られ、栽培が盛んになりました。19世紀には北アメリカの野生種とヨーロッパの品種が交配され品種改良が進みました。ブラックベリーは北アメリカ北部が原産で、19世紀に北アメリカで栽培が始まっています。日本では明治時代に導入、収穫時期が梅雨と重なるためにビニールハウスで栽培しています。
【選び方】
果実の色が濃く、果皮に張りがあり、水分が多いものを選びましょう。
【保存方法】
あまり日持ちしないので、冷蔵庫で保存してすぐに食べきるようにしましょう。食べきれない場合は冷凍保存するかジャムやピュレなどに加工して保存します。
【栄養素】
ラズベリーにはポリフェノールのアントシアニン、ルテイン、ビタミンEや食物繊維が多く含まれています。またラズベリーケトンという微量成分は脂肪燃焼効果があり、唐辛子のカプサイシンと構造が似ていますが、効果はカプサイシンの約3倍です。
【アントシアニン】抗酸化力が強く、目の疲労回復に効果があります。
【ビタミンE】活性酸素から体を守り、生活習慣病予防効果があります。
【ラズベリーケトン】脂肪燃焼効果があり、内臓脂肪減少効果があります。
【薬効】
中国ではフクボシンという名前で、利尿作用がある生薬とされています。
【種類】
ラズベリーの種類には果実が赤いラズベリーと果実が黒いブラックベリーと果実が黄色いゴールデンラズベリー(イエローラズベリー)があります。
【ラズベリー】フランボワーズとも言い、透明感のある赤い色が美しく、小さい粒が集まった球形が可愛らしいので、ケーキやタルトなどに添える製菓の材料として利用します。ジャムやソースも人気があり、ムースやゼリーなど色と香りと食感を生かして利用します。日本には自然に生えている木いちごがあり、ラズベリーと似た風味と酸味があります。
【ブラックベリー】フランスではミュールと呼ばれています。ミュールは桑の実のことで、ブラックベリーとは別のものですが、見た目が似ているのでミュールといわれています。ラズベリーと同じ木いちごの仲間で形態は似ていますが、色は黒く、収穫するときに花床の芯が残り、渋みになります。ラズベリーとともに製菓によく利用します。冷凍保存できるので、そのままケーキに添えたり、ジャムやソースにしたりして、利用できます。