さくらんぼの特徴・保存方法等
【特徴】
英語名:cherries バラ科サクラ属 落葉低木
原産地はカスピ海沿岸付近といわれています。正式にはオウトウ(桜桃)といい、セイヨウミザクラ(西洋実桜)とスミミザクラ(酸実実桜)が主な品種で、花を観賞するというサクラとは別の品種です。
【時期】
多く出回る時期は、国産サクランボが6月~7月で輸入のアメリカンチェリーが5月~7月ころです。
【歴史】
サクランボは有史以前からヨーロッパ各地で自生しており、紀元前300年ころには栽培も始まっていたようです。日本では平安時代の書物にサクラの実として登場していますが、現在のサクランボとは品種が違う中国産の品種と考えられています。現在のようなサクランボが栽培されるようになったのは明治時代になってからで、アメリカやヨーロッパの甘みのある品種が北海道や山形県、青森県、山梨県で栽培が定着しました。
【選び方】
果皮の色が鮮やかでハリとツヤがあり、粒が大きくて軸が青いものを選びましょう。果皮に傷や斑点があるものや黒っぽいもの、軸が枯れているものは避けましょう。
【保存方法】
サクランボは追熟しないので、熟してから収穫されます。2、3日のうちが食べごろですから早めに食べきりましょう。保存する場合は乾燥しないようにして、冷蔵庫の野菜室で保存します。長い間冷やすと甘みが薄れてしまいます。冷やしてすぐに食べたい場合は冷水に通して冷やすと甘みに影響しません。
【栄養素】
サクランボにはカリウムが多く、ポリフェノールのアントシアニンと天然の甘味料のソルビトールも含まれています。
【カリウム】体内のナトリウムの排出を促し、体内の水分バランスを保ち、高血圧の予防に役立ちます。
【アントシアニン】色素に含まれるポリフェノールの一種で、眼精疲労の軽減などに役立ちます。
【ソルビトール】天然の低カロリー甘味料として知られています。虫歯になりにくい甘味料であり、便秘解消の効果があります。
【薬効】
中国では唐の時代から咳止めとして使われていて、漢方ではさくらんぼの効用を強壮剤として用いたり、顔色をようしたり、また、消化を促進する働きもあるため、体が弱っている病後や疲労で食欲がないときにもよい食べ物とされています。
【種類】
良く出回っているのはセイヨウミザクラの仲間の品種の、佐藤錦や高砂、豊錦、紅秀峰や輸入されているアメリカンチェリーなどです。
【山形の品種】ナポレオンと黄玉の交雑種で赤いルビーとも呼ばれる、日本を代表する品種で国内では生産量も知名度も高い品種です。
【アメリカ生まれの日本の品種】最盛期より2週間ほど早く収穫されます。果実はやや硬めですが、比較的日持ちのする品種で、甘いサクランボとして知られています。
【アメリカンチェリー】カリフォルニアとノースウェスト地域から、ほとんどのアメリカンチェリーが輸入されています。ダークチェリーとも呼ばれる黒に近い赤い色をしている品種やマホガニーレッドという明るい濃い赤い色の品種もあります。