ドライフルーツダイエットの注意点

具体的にドライフルーツを使ったダイエットを行うにあたっての注意点はどういうものか学びます。

【食べ過ぎに注意】

 

まず、ドライフルーツの特性である高カロリーがネックとなります。
成人のフルーツ1日の摂取基準は、約200gとされています。カロリーはフルーツによって個体差や種類による差はあるものの、生フルーツで100gあたり約40-60kcalが平均です。
つまり、1日に80-120kcalほどの摂取が望まれていることになります。
一方で、ドライフルーツのカロリーはどのようになっているかというと、生のフルーツと異なり、乾燥して栄養素を凝縮している分かさが減っており、栄養素や成分はそのまま軽くなっています。
ものによりますが、100gあたり約200-300kcalと非常に高いエネルギー量があります。
つまり、ダイエット中であるからといって、1日3食ドライフルーツを食べたら、明らかに摂りすぎになってしまします。
気をつけるべき点は、ドライフルーツを活用する場合、最高でも1食分までとするのが最も安全です。

 

【栄養素の副次的効果に注意】

 

食べ過ぎに関連して、それぞれのドライフルーツが持つ副次的効果も考慮する必要があります。もちろん、健康的な人が少々ドライフルーツを食べ過ぎたからといって、そうそうなにか影響が出るということは考えにくいです。腎臓は体内の老廃物を適切に排出する役割を担っています。中でも、カリウムの値を調整する重要な器官として有名です。
したがって、腎臓が悪い人の場合、カリウムが体内に多く蓄積してしまいます。このような場合にドライフルーツを摂取すると、もともと高いカリウム濃度であるところに、さらに大量のカリウムを摂取してしまうことになります。行き過ぎたカリウム摂取は、高カリウム血症という症状をきたし、不整脈や心停止、意識消失を伴う非常に危険なものとなります。

また、心臓病や高血圧などで薬を服用している人の場合、血管や心筋の弾力がなくなっているため、負荷をかけないために血管を拡張するCa拮抗薬を常用することで血圧を下げている場合が多く見受けられます。

 

このような場合にグレープフルーツティーやスウィーティー、みかん類などの果物を摂取すると変化が起こります。
通常薬は摂取したあと肝臓で幾分かその効力が落とされた状態で作用していきます。しかし、これらのフルーツは、緩衝材である肝臓のシトクロムP450という酵素を阻害してしまいます。緩衝作用がなくなるわけですから、薬が普段よりも強力に効いてしまうことになります。これが、成分が濃縮されたドライフルーツであった場合、さらに薬の効果を過剰にしてしまうことになります。
そして、その作用にする物質は血圧を下げる薬です。結果として、極度の低血圧や全身虚脱、意識消失を招く可能性があるのです。

とても手軽にダイエットを行えるドライフルーツは、非常に人気が高く、コストパフォーマンスにも優れています。安易に身体によいからと、やみくもに摂取すると、体によくないということが証明されています。
どんなものでもそうですが、適度かつ適切に利用してこそ効果を発揮するものです。
そして、どんなものを取り入れるにしろ、自分の身体の状態を知っておく大切さが必要不可欠です。