ドライフルーツの一日の摂取量

【ドライフルーツの持つ栄養】

一般的にドライフルーツに多く含まれている栄養素として、カリウムやカルシウム、鉄分、亜鉛、リンといった、いわゆる無機物、ミネラルが豊富です。
これらは通常の食事などでも摂取出来ますが、量は少なく、人間の体はブドウ糖やタンパク質と比べてなかなかミネラルが吸収しにくいように作られているため、多めに摂取することが望まれます。
特に鉄分等は、鉄単体として食べるわけにはいかず、たとえ単体で摂取したとしてもなかなか吸収しにくいのが実情です。
近年女性を中心に貧血や起立性低血圧といった、鉄分類が不足することによる疾患を抱える人も多く見受けられます。
そのような人にこそドライフルーツを食べることは効果的です。

 

 

【ドライフルーツの摂取基準】

ドライフルーツは、フルーツを乾燥させることで全体に溶け込んでいる栄養素が凝縮され、より高濃度かつ少ない量で栄養を摂取することが出来るようになります。
ある調べによると、一日の果物の摂取基準カロリーが80kcalですから、これを超えないようにすることが大切です。
ドライフルーツのカロリーは、凝縮されている分、非常に高カロリーとなっており、100gあたり200~300kcalを超えるものも少なくありません。
それぞれのドライフルーツを購入した場合、袋などに摂取推奨量が書いている場合がありますので、しっかり分量を守って摂取する必要があります。

 

 

【副作用】

ドライフルーツは少量で多くの栄養が取れますが、生のフルーツと比較してビタミンCが不足しているというデメリットがあります。
栄養バランスとして考えた場合、ドライフルーツはエネルギー量、すなわちカロリーが高いにも関わらず、ビタミンCが少ないものが多いという特徴があります。
特に無理なダイエットを行い、他の食事を抜いていたり、純粋にドライフルーツのみを食べていたりする場合、ビタミンCが不足する可能性があります。
ビタミンCが極度に不足すると壊血病といって血液の血球が壊れてしまう病気の原因になります。
また、ドライフルーツはカリウムが非常に豊富なことも特徴の一つです。
普段カリウムはなかなか摂取するのが難しい栄養素ですが、ドライフルーツは多くのカリウムを含んでいます。
少量、適量であればむくみを取ったり、脈や血圧を安定させる働きがありますが、多量摂取すると、かえって不整脈や気持ち悪さを誘発することとなります。
そしてなにより糖分が高いことが特徴といえます。
人間の体はミネラルを吸収しにくい作りとなっています。
一方で、生命活動に大切な糖分、たんぱく質等は積極的に吸収する働きがあります。
ドライフルーツを多量に摂取すると、中に含まれている大量の果糖が一度に体内へ吸収されることなり、結果として高血糖状態となって、多汗や息切れ、血圧の上昇を一時的に引き起こす可能性があります。
また、糖尿病の原因にもなりますので、長期間の多量摂取は特に注意が必要です。

健康にもよく食べてもおいしいドライフルーツは、健康志向の人の間食などにも人気のあるものです。
しかし、何事もやりすぎはよくないものです。
ダイエットに好まれるドライフルーツですが、中身を見てみると、かえってたくさん食べ過ぎてしまうデメリットが高いことが挙げられます。
きちんと食べてよい量を計算した上で、健康に対して効果的な摂取を心がける必要があります。